私は個人事業主から法人成りをしました。法人になると様々な節税ができるようになります。とにかくお金を稼ぐにはどうすればいいのか?というモチベーションが起点で、最終的には「どのように資産を築いていくか」という観点に変わってきたと思います。
このページでは資産を構築していくための節税の研究をします。
役員報酬について
社会保険料が最低額になるのは、月額4万5千円(45,000円×12か月=54万円/年)になります。
更に給料の控除(最大55万円)も受けられます。
旅費規定を導入する
旅費規定を導入しメディア事業で研修旅行や視察旅行をする場合は費用を経費とします。
例えば毎週末視察旅行に行ったり、研修旅行に行ったりして自宅外で事業の学習をする。
それに対して会社から手当を支給する。
支給額は1回1万円とする。
毎週末何かしら視察旅行や研修旅行に行くことで月4~5万円の手当が会社から支給されます。妻も役員として毎週末視察旅行や研修旅行に行くことで月4~5万円の手当が支給されます。
二人で月10万円の手当が会社から支給されます。
夫の役員報酬が月4万5千円、妻が扶養家族になり月8万3千円(年間99万6千円)になります。
合計すると45,000円(夫役員報酬)+83,000円(妻役員報酬)+100,000円(出張手当)= 228,000円
毎月228,000円が手取りで入ってくることになります。これくらいあれば生活には困りません。更に出張時の食事を経費で落とせれば228,000円でも全く困ることはありません。
書籍も学習費用として経費で落とす、出張時の食事も経費で落とすとなると、発生する費用としては日々の食用品くらいになるでしょうか。ただしコロナ禍になってから基本的に自宅でのリモートワーク中心となってきているので、この日用品も業務で利用しています。ということで日用品も経費で落とすとすると、1か月228,000円でもおつりがくるレベルです。
出張手当の相場
ネット上の各サイトを調べてみると大体相場は1~2万円くらいです。私の場合は出張手当を1回1万円で設定したいと思います。大体視察旅行に行く場合は妻と一緒に行くので夫婦で1回2万円の出張手当になります。
とすると1か月に5回出張に行くので月10万円の出張手当が入ることになります。
食事を補助する
以下の国税庁のページを確認すると食事補助についての解説があります。
食事手当について
残業時の食事を会社が負担します。要件としては勤務時間外の食事であることです。また金銭での支払いではなく現物支給が要件となります。例えば残業中に夕飯を提供する。その夕飯を作るために近くのスーパーに買い出しに行きカレーの材料2,000円分を購入しカレーを作って提供した場合は、2,000円が経費となります。
勤務時間中の食事手当は全額損金算入が認められません。
例えば配偶者(妻)に事業を手伝ってもらって、ちょっと残業もしてもらう。その残業中に会社として食事を提供するといったことで節税につなげることができます。
経営セーフティ共済
経営セーフティ共済ページ
https://www.smrj.go.jp/kyosai/tkyosai/
まず節税を考えるなら経営セーフティ共済です。掛金月額は5,000円~20万円まで自由に選べて増減ができます。また確定申告の際、掛金を損金(法人の場合)に算入できます。
毎月20万円、1年で240万円を損金に出来るのは大きいですよね。一昔前にはやった「中古のベンツを購入する」というようなテクニックは不要です。シンプルに経営セーフティ共済に毎月20万円を算入できます。
ちなにに加入条件は、1年以上事業を継続している中小企業です。ということは私の場合は個人事業主が1年以上で法人化後は1年未満なので確認してみます。
経営セーフティ共済への加入手続きの方法
経営セーフティ共済が節税にいいことは分かりましたが、どのように加入手続きをすればいいのでしょうか?
ホームページからオンラインで加入手続きが可能です。
https://kyosai-web.smrj.go.jp/tkyosai/index.html
担当者の方から電話があり手続きについて確認したところ、法人口座が特定の銀行でないと受け付けられないと言われました。私の場合はネット銀行の「GMOあおぞらネット銀行」一択なので、ネット銀行は対応していないと言われてしまいました。対応している銀行はみずほ銀行とか三井住友銀行などのようなメガバンクなどのようです。(要は小さなネット銀行は対象外ということです)
困ったなと思い、どうすればいいのか確認したところ、以下でも可能ということでした。
- 顧問税理士がいる
- 商工会議所に加入している
私は顧問税理士はいないのでダメです。ちなみに顧問税理士がいると税理士経由で経営セーフティ共済に加入できるようです。
次に商工会議所に加入していると、商工会議所経由で経営セーフティ共済に加入することが可能なようです。これは知りませんでした。
家族に報酬を支払う(役員報酬 or 給与)
家族に報酬を支払うことで収入を分散することができます。
家族を役員にする
これは一番オーソドックスな節税対策です。
【例】
夫 役員報酬 月10万円 年間120万円
妻 役員報酬 月10万円 年間120万円
妻を役員(みなし役員)にして扶養家族にする
扶養家族になるための条件としては年間収入を130万円以下にすることです。ただし年間収入が130万円以下としても会社の経営の決定権がある場合は扶養家族として認められないことあるようなので注意です。
みなし役員の場合
妻を役員にする場合は登記簿謄本に登記をしていなくても業務内容でみなし役員になります。そのため、わざわざ登記をしなくても役員として扱ってもよいということになります。
役員報酬は毎月同額にする必要があります。
役員賞与は事前に税務署に「事前確定届出給与に関する届出書」を提出する必要があります。
家族を従業員にする
このやり方もありますが、いろいろ調べるとみなし役員になってしまう可能性があるようです。みなし役員とは登記上には存在していないけど実際は役員として考えられるという役員のことを言います。そのため最初から家族は役員にしてしまった方が簡単です。
配偶者(妻)の勤怠管理をどうするか?
アプリで管理するのが一番簡単です。
- HRMOS(ハーモス)
退職金について
退職金を利用して節税ができるか考えます。
- 従業員は会社の規定に従って支給し損金とすることが可能
- 役員は株主総会で金額・支給時期・支給方法を決定し、額が確定した事業年度に損金とすることが可能
家族を役員にして退職金を積み立てる
家族を役員(みなし役員)にして退職金を積み立てることも出来ます。その場合の仕訳は「退職給付引当金」になります。
では、社内で利益を退職給付引当金として仕訳すれば節税になるのか?というと社内積み立てでは損金計上できないので節税にはならないようです。
しかし社外積立の場合は、損金計上できます。ちなみに社外積み立ての具体例としては、中小企業退職金共済(中退共)や生命保険が利用できます。
中小企業退職金共済は社長や役員は加入できない
一見すると素晴らしい制度のように見えますが、調べてみたところ中小企業退職金共済に社長や役員は加入できませんでした。さすがにそれは無理でしたね。
【結論】社長が利用できる退職金制度
結論を言えば社長が利用できる退職金制度は以下になります。
- 小規模企業共済
- iDeCo
- 経営セーフティ共済
事前確定届出給与を利用する
事前確定届出給与を利用して法人税法上損金に算入することができます。こんな制度があったんですね。知りませんでした。
C1-23 事前確定届出給与に関する届出
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/annai/5104.htm
例:個人事業主とマイクロ法人を使い分ける場合
- 法人 ← エンジニア
- 個人事業主 ← ブログ、作家
法人の方が経費の幅が広いので、以下のようにする。
- 法人 ← エンジニア、開発、ブログ、転売
- 個人事業主 ← 作家
ただし法人と個人事業主でそれぞれ確定申告をする必要が出てくる。これが面倒くさい。そのため個人事業主は廃業して全部法人でやっていくのもありだと思います。もしくは法人1つではなく各事業ごとに法人を分けても良いと思います。
【結論】個人事業主とマイクロ法人の二刀流で行かず法人一本化
結論としては二刀流で行かずに法人一本化で行きます。
メリットとしては以下が挙げられます。
- 法人一本化で毎日の仕訳がシンプルになる。(二刀流だと毎日の仕訳が面倒になる)
- 個人事業主より法人の方が経費の幅が広がる。
デメリットとしては以下が挙げられます。
- 個人事業主の控除が利用できなくなる。
不動産投資はしない
うまくやれば節税になるかもしれませんが、不動産投資や不動産投資に伴う税金の学習時間が非常にもったいないです。それよりもメディア事業(旅行ブログ、グルメブログなど)を利用して広く経費として利用をした方がよほど節税になると思います。
不動産小口化商品というものがある
ちなみに不動産小口化商品というものあります。ただし以下の点が疑問に思います。
- そもそも売りたい時に売れるのか?
- そもそも本当に存在しているのか?
いろいろな詐欺師が加入して最終的には「そもそも売りたい時に売れなかった」「そもそも不動産が存在しなかった」「想定外の法外な手数料を取られた」というような事件が起こるような気がします。例えばこれが楽天証券で扱っている投資信託のS&P500のようなものなら詐欺ではないことも明確ですし、実際に売却しようとすればすぐに売却して現金に代えられますが、不動産小口化商品の場合はどうなんでしょうか?今後、信憑性が課題になりそうな気がします。
NISAを活用する
余計な事業を立ち上げるよりNISAを活用することが資産構築の一番の近道です。私も様々な事業をやってみましたが、なかなかうまくいきません。従業員がこちらの意図する通りに仕事をしてくれなかったり従業員に嫌われたり・・・事業を起こして正社員として従業員を雇用するよりもNISAの方が良いです。