【体外受精】TSH(甲状腺刺激ホルモン)の値が重要

本日嫁と病院に行ってきました。

目的は「甲状腺疾患」の治療のためです。

初めてレディースクリニックに行った際に血液検査を受けたのですが、その際に「TSH」の値が高いと言われて、甲状腺疾患の病院に行くことになりました。

今では1~2カ月に一度病院に行き、血液検査をして TSH の値をチェックして、チラーヂンの服用量や食生活のチェックをしています。

 

 

 

甲状腺とは?

甲状腺は首の下(のどぼとけの下)についているハート型の臓器です。

のどぼとけの下あたりにありますが、触っても分かりません。

 

■構造

ヒトの甲状腺は、重さが15~20 g程度、上下方向に3~5 cm程度の長さがあり、H型(あるいは蝶が翅を広げたような形)をしていて、のどの部分で、甲状軟骨のやや下方に位置し、気管を前面から囲むように存在する。

Wikiより

 

H型というより、画像を見るとハート型に近いような気がします。

重量は15~20g程度なのでかなり小さいですよね。

 

甲状腺の機能

食事(主に海藻類、ワカメとか昆布とか)に含まれるヨウ素を材料にして「甲状腺ホルモン」を合成しています。

甲状腺から出る甲状腺ホルモンにはいろいろな「臓器の働き」を調整する作用があります。

正常な状態では甲状腺ホルモンは常にほぼ一定の濃度に保たれています。

甲状腺ホルモンが正常範囲にあることによって様々な臓器がバランスよくスムーズに働くことで元気に生活することができます。

 

ヨウ素に関するトピック

Wikiですが、ヨウ素のこんな利用方法もあるようです。

放射性ヨウ素

チェルノブイリ原子力発電所の事故では、核分裂生成物の 131I(放射性同位体)が多量に放出されたが、これが甲状腺に蓄積したため、住民に甲状腺ガンが多発した。放射能汚染が起きた場合、放射性でないヨウ素の大量摂取により、あらかじめ甲状腺をヨウ素で飽和させる防護策が必要である。そのため、日本は国民保護法に基づく国民の保護に関する基本指針により、核攻撃等の武力攻撃が発生した場合に武力攻撃事態等対策本部長又は都道府県知事が、安定ヨウ素剤を服用する時期を指示することになっている。なお、独立行政法人放射線医学総合研究所は、たとえヨウ素を含んでいてもうがい薬や消毒剤など、内服薬でないものは「安定ヨウ素剤」の代わりに飲んだりしないようにとしている。

 

 

甲状腺ホルモンとは

新陳代謝の過程を刺激したり促進したりする作用があります。

また、妊娠中の胎児の脳も含めた身体発育に関してや、子供の成長を促したりする重要な働きがあります。

甲状腺ホルモンには、ヨウ素の元素を4つ持っているサイロキシン(T4)を3つ持っているトリヨードサイロニン(T3)の2種類があります。

 

TSHの役割とは

体内では、血液中の甲状腺ホルモンが常に一定の値を維持できるような仕組みが働いています。

これをコントロールしているのが、脳の下垂体という部分から分泌される甲状腺刺激ホルモン(TSH)です。

このホルモンは、甲状腺ホルモンの分泌を促す働きをしています。

 

 

TSHの正常値

 

■通常のTSH正常値

0.2~4.5 μIU/ml

 

■妊娠を直前に考えている、あるいは妊娠第一期の女性の目標値

2.5 μIU/ml 以下

 

※妊娠中の基準値は健常人の基準値と異なるようです。

 

何度も病院に行き先生とお話をしていますが、担当医からは「2.0 μIU/ml」をキープするように言われています。

そのため嫁の食事も海藻類は控えるようにしています。(ただし担当医からは海藻類の食事制限に関してあまり神経質になるなとも言われています)

 

 

※μは「マイクロ」と読みます。パソコンで「マイクロ」を入力して変換すると「μ」が出てきます。

 

μは「長さ」の単位です。「重さ」ではありません。

1ミリの1000分の1です。

  • 1km = 1,000m
  • 1m = 100cm
  • 1cm = 10mm
  • 1mm = 1000μm

 

※IUはインターナショナルユニットと読みます。

 

妊娠と TSH どう関係しているのか?

近い将来妊娠を考える女性や、妊娠初期の女性の TSH を 2.5μUI/ml 以下にコントロール、維持することで流産を減らすことが分かって来たそうです。

現在嫁は毎日「チラーヂンS」を服用していますが、チラーヂンS による補充治療を積極的に行うことで、TSH の数値を改善し、不妊が解消される可能性があるようです。

 

TSHを減らすことで以下を期待できる

  • 妊娠しやすくなる
  • 妊娠後に流産の確率を減らせる

 

 

機能低下症と流産・早産の関係

流産は一般的な妊娠の約15%と言われています。

早産は10%~15%と言われています。

甲状腺機能低下症の女性では流産早産率の増加がみられます。

TSH だけが上昇している潜在的甲状腺機能低下症でも流産や早産との関連性が注目されています。

甲状腺ホルモン剤による治療により流産や早産のリスクを減らすことが研究で明らかにされているので、甲状腺機能低下症がある女性は TSH を目標の数値にコントローする必要があります。

最初に嫁が病院に行った際はかなり TSH の値が高かった記憶があります。

しかし病院に行きチラーヂンを処方され、服用するようになってから TSH の値は、1.x μUI/ml をキープできています。

一度 TSH の値が 0.x μUI/ml 台になったことがありますが担当医からは問題ないと言われました。

 

チラーヂンSとは?

チラーヂンSは血液中にある甲状腺ホルモンと同じものです。

薬を内服することで甲状腺ホルモンと TSH のとのバランスが調整され、TSH を妊娠中の基準値へとコントロールすることができます。

妊娠前、中に薬を内服することに不安を感じる、という声もありますが胎児への影響や副作用がある薬ではないようです。

ただしチラーヂンSと一緒に内服することで、腸管からの薬の吸収を妨げる薬には注意が必要です。

 

 

治療を始めてから効果を見る時期

チラーヂンSの補充を開始して約1ヶ月後に再度血液検査をしてホルモンをチェックします。

  • TSH が基準値に改善されているか
  • チラーヂンSの投与量は適切かどうか

 

妊娠してからも胎児の脳も含めた身体発育にとって甲状腺ホルモンがとても重要な役割をしています。

また、妊娠中は甲状腺ホルモンの必要量が 30%~50% 増えることから補充治療を続けることもあります。

産後は治療を中止できます。

 

 

ヨウ素について

ヨウ素とは、体内で作られず、食物から摂取するミネラルです。

食事で摂取されると消化・吸収され、甲状腺に取り込まれることで、甲状腺ホルモンの材料となります。

しかし、食事中に含まれるヨウ素という成分を過剰に摂取することで甲状腺のホルモンが低下します。

すなわち TSH の値が上昇してくる要因となります。

 

ここが不思議です。

  • ヨウ素を摂取 ← 甲状腺ホルモンの材料になる
  • 過剰に要素を摂取 ← 甲状腺ホルモンが低下する

 

しかし重要なのは TSH の値です。

 

要素を含む食品はたくさんありますが、どれだけのヨウ素を含んでいるかといった含有量がポイントになります。

 

不妊症の検査としてよく行われる「子宮卵管造影検査」の際に、造影剤として使用される油性ヨウ素含有造影剤(リピオドール)でも、ヨウ素過剰になるそうです。

 

※ちなみに「水性」と「油性」があり嫁は「水性」にするよう言われました。

 

 

ヨウ素制限について

含有量の多い食材に一つが「海藻類」です。

なかでも昆布のヨウ素含有量が飛びぬけて高いため、食事は昆布の食べ過ぎに注意します。

海藻類が好物の場合はヒジキも控えます。

 

のり、わかめ、めかぶ、もずくなどの海産は制限する必要はないようですが、担当医と話して海藻類一般を控えています。

 

 

 

 

 

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